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Ironman World Championship2013 “2度目の挑戦”
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2013年12月30日
チームBigLake代表:室谷浩二 |
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レポート提出が遅くなり大変申し訳ありませんでした。
今更ではありますが、このレースについてはどうしてもレポートを残しておきたかったので掲載して頂くことをお願いしたい次第です。
このレポートを読んでいただいた方で1人でも何かが伝わってくれたらそれだけで本望です。
先ず最初にお伝えしたい事。
それはあの舞台はやはり格別なものであること。
私は完全にハワイの虜になってしまいました。
そして改めてこの競技を生涯スポーツとして取り組んでいきたいと思わせてくれたレースでした。
一方、流石にアイアンマンジャパンとハワイアイアンマンのロングディスタンスを立て続けに戦い抜いた自身の身体は、筋疲労の回復は早かったものの、内臓面と神経系の回復には相当時間を要しました。
でもその反面、50歳を超えてもロングディスタンスの連戦は工夫次第で可能であることを証明出来たので今後のトレーニング法として活かしていきたいと思っています。
それでは遠征を振り返っていきたいと思います。
今年の遠征日程は、昨年よりも1日早く現地入りし、心身共に現地に適合出来る様にしました。
その甲斐もあり、また昨年の経験も活かせ終始リラックス出来、アイアンマンパレードやアンダーパンツランへの参加など本当に充実した日々を送ることが出来ました。
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また選手登録、競技説明会、バイク預託のスケジュールも無難にこなし、
毎朝のスイム試泳やバイクでの試走なども全て楽しむことが出来、いよいよレース当日を迎えました。
レース当日の朝も最終登録(ナンバリング)やバイクセッティング等も問題なく駒を進め、
その後、一旦ホテルに戻り部屋でトイレやストレッチなどをしながら集中力を高めていきました。
(ちょっとしたハプニングはありましたが(笑))
そして、プロスタートの5分前には会場に戻り、仲間と健闘を誓い合います。
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サンライズ前に男子プロ、女子プロが次々とスタートしていきます。
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その後、昨年よりも早めに、昨年と同じ位置まで泳ぎ始めスタートを待ちました。
時間的な余裕があったことも幸いし、スタート地点でふと思うことがありました。
昨年は全く出来なかったこと。
例えば、スタートラインから後ろを眺めることや周りの選手たちの表情、そしてスタートの秒読み段階の気配など、沢山の事を見て感じている自分がいました。
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昨年よりも明らかに”視野”が広がっていた2年目のハワイアイアンマン。
再び頂上決戦に挑めた幸福感で満ち溢れていました。
そして長い一日がスタートしていったのです。
今年は昨年の反省を活かして最前列からのスタートは止めて、3.4列目からのスタートでしたがそれでもどんどん抜かれていきます。(笑)
でも、強引な追い抜きは一切無く、バトルになっても直ぐに離れたりしてくれるので助かります。
そして今年は両方のブレスを収得したことにより、昨年よりも断然リラックスして泳げました。
往路の左ブレスは太陽光で眩しいので右ブレス中心、そして復路は左ブレス中心で冷静に攻めていけました。
なんとか苦手スイムを終えて上陸し時計を見ると1時間11分台。
「よーし!予定通り」と言い聞かせテントの中へ。すると昨年同様にアスリートだらけ(苦笑)
(*昨年よりもスイムコンディションが良く昨年よりもタイムは良かったものの順位は100位程下がってました。(笑))
今回は残っているバイクを一切見ることを止めてバイクをスタートしていきました。(涙)
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バイクは序盤から飛ばしすぎない様に言い聞かせ(それでもAVは36km以上) 順調に駒を進めていきます。
約60km地点でQueen Kを外れてハヴィに向かう長い下りに入っていきます。
ここは70km近いスピードが出る下り坂付近で昨年と違うと実感。
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それは「風」でした。
昨年はこの地点よりももっと早い位置から横風が凄く、
それと突然前から襲ってくる事もあったのにそれが今年は全くない。
ハヴィを折り返してからも殆ど風を感じることなく、QueenKに戻ってくる。
ここで120km地点。
そして130kmくらいまでくると向い風を感じるようになってきました。
さらに140km辺りからは強い向い風に苦しみ始めます。
向かい風に対応するフォームに切り替えてひたすらゴールを目指します。
この段階でも集中力は途切れていませんでした。
そして目標タイム5時間20分に対し1分遅れでバイクを終える事が出来ました。
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ここでテントの中にあるトイレも使って
「よし」と自分に渇を入れて最後のランに入っていきました。
ランの目標タイムは3時間30分
「前半に貯金を!」という走りではなく4分45−50秒のペースを守る作戦で駒を進めていく。
最初の折り返しから戻ってきて約15km。AVは4分50秒
ここからQueen Kまでは急な登りになりますが、我慢、我慢の走り!
そしてQueen Kに入って直ぐの所で、昨年痙攣により一旦足を止めた位置を難なく通過!
これで「昨年の自分を越えられた」と言い聞かせ、1km、1km集中力を切らす事無く距離を稼いでいきました。
エナジーラボに入る手前で日本人仲間と数名すれ違い互いに励まし合います。
しかしこの辺りから5分を切る事が出来なくなってきました。
さらに下ってきた坂を再度上る直線は果てしなく長く感じました。
それでも我慢、我慢。
ここを登り切ると、また4分台も出たりもしましたが、緩やかな登り区間になるとまた5分をオーバーしてしまいます。
それでも前を行く選手を「抜いてやる」精神で気合を入れ直し戦い続けます。
その後、Queen Kから離れて残り2km。ギャラリーが一気に増えてきます。
この歓声でまた力が蘇り、最後の下りでタイムを稼ぎます。
そして最後の力を振り絞ってメインストリートのアリイ・ドライブへ!
このメインストリートを通る事が出来るのは
世界でたったの2000人にしか与えられていません。
何度も、何度も雄叫びを上げながら笑顔でゴール!
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公言通り”昨年の自分を越えられた”瞬間でした。
目標としていた10時間
スイム1時間10分、バイク5時間20分、ラン3時間30分
この目標に対し
スイム1時間11分、バイク5時間21分、ラン3時間36分
T1T2の合計8分
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このレースの6週間前にアイアンマンジャパンを戦っていた私。
それでも自身の実力からすれば力を出し切れたレースだったと思います。
そして何より昨年の自分を越えられた事に対し”可能性”を再確認することが出来ました。
来年のハワイの権利は既に獲得しているので、来シーズンはこのハワイに照準を合わせて”3度目の挑戦”に立ち向かっていきたいと思います。
最後に多くの方々に支えられ、そして大雄産業様の「ここでジョミ」で戦い抜けた私は幸せ者です。
本当にありがとうございました。
「ここでジョミ」の使用
□当日スタート前(500ccの水に1本)
□バイク(フラスクに8個分を入れ全て使用)
□ラン(フラスクに6個入れて5個分使用)
2013年12月30日
室谷浩二
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