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コラム、ハニープラスは、室谷浩二が証明です。 |
2016年度レース 参戦レポート報告 |
・Ironman World Championship 2016 (10月8日)
・アイアンマンケアンズ(アジア選手権) (6月12日)
・第32回全日本トライアスロン宮古島大会 (4月17日)
・アイアンマンニュージーランド (3月5日)
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Ironman World Championship 2016 (10月8日)
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5年連続の完走を果たしました!!
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開催日: 2016年 10月 8日(土)
場所 :ハワイ島KONA
距離 :Swim 3.8km / Bike 180km / Run42.2km
TOTAL TIME :11:20:35
Age 50-54 DIV RANK 96 位(日本人5位)
「ここでジョミ」の摂取詳細
バイク6本 ラン4本
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2016年10月19日
室谷浩二 |
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□スポンサー、サプライヤー
1.Panasonic
2.バイク:CEEPO KATANA2016(HINOサイクル)
3.タイヤ:Panaracer RACE Lタイプ(Panaracer)
4.レースウエア: Zoot(スタイルバイク)
5. シューズ:On クラウド(Onジャパン)
6.アイウェア OAKLEY RADAR ROCK (金栄堂)
7.ストップウオッチ:ガーミン920XTJ(サクセススタイル)
8.日焼け止め:Athlete-X(株式会社アミックグループ)
9.シューレース Greeper Laces(株式会社SUNNY FISH)
10. 補給食:Honeyplus「ここでジョミ」(大雄産業)
□遠征期間中の補助食品
11.サプリメント:Astavita(アスタリール株式会社)
12.プロテイン:TRAN(ネットプランニング)
13.アスリートカルシウム シトリックV3000(ユニカル)
□遠征期間中のグッズ関連
14.イオンドクター(ジェイ・エス)
15.ロングソックス(2XU)
16.Onアパレル(Onジャパン)
17.試泳時のみ:島ぞうり(彫人)
18.老眼(オークリーMNP)(金栄堂)
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5年前まで夢舞台だったIRONMAN World Championship
この舞台に5年連続でゴールテープを切れた事を素直に喜びたいと思います。
それでは長い一日を振り返って参ります。
レース5日前の10月3日、関西―ホノルル経由でKONAに降り立ったのは午後2時。
過去経験したことのない涼しさで僕を迎えてくれた。
早めに現地入りした事で、全てに余裕を持ってイベント参加や準備が出来た。
またアクシデントも多々あったが、冷静に対処出来たのは行動を共にしてくれた仲間たちの存在あってこそ。本当に僕は恵まれていると感じながら8日午前6時55分キャノン砲の合図と共に長い一日に挑んで行った。
【Swim】 01:08:06

男女プロがスタートしていく中、ストレッチしながらレース展開をイメージする。
スイムスタート15分前に仲間たちと入水し、いつものタイヤバリアに向かってアップ。
先ずここで心臓に挙動を感じた。
「えっ!まじか?」タイヤにしがみ付いた後は兎に角リラックスを心掛けた。
隣にいた最年少で出場した19歳のシュンくんの笑顔に助けられた。
でもここでまたもやアクシデント発生。
防波堤に足をついて体を安定させようとしたら、足の裏がチクッ!
すぐさま確認すると防波堤には昨年まで全くいなかったウニが無数にいるではないか。
幸いにも痛みはさほど無かったので安心した。
今年は波も穏やかだった。
スタート1分前にタイヤから離れ選手をかき分けて先頭までたどり着く。
音楽が止むと数秒でスタートだ。
その間にストップウオッチを作動。
間も無くキャノン砲から「ドッカーン!!!」慌てず冷静にスタートしていった。
スタート後200m程バトルがあったがそれ以降はゼロ。
本来ならブイを右に見ながら泳ぐはずだが、僕はブイを左に見ながら泳いでいく。
スタート位置から沖に出ていくに連れて透明度が増し、前方や横方向の選手がはっきり見えてくる。
いいペースメーカーを見つけ付いていく。
「もう心臓は大丈夫だ!」
沖に出ると多少のうねりを感じたが順調に距離を積んで行けた。
そしてあっと言う間に折り返しへ。
これは5年目で初めて感じたものだった。
折り返してからも丁度良いペースメーカーが現れそれに付いていく。
僕の後ろもずっと付いてくる選手がいた。
足に触れてくるからね。
でも最後まで集中力は途切れることなくスイムアップ。時計を見ると1時間7分台。
興奮した。
5回目のハワイでベストタイムだったから!(実はみんなタイムが良かった(笑))
海水を丁寧に洗い流しトイレを済ませ、「レースはこれからだ!」と言い聞かせ得意のバイクに飛び乗った。
【Bike】06:03:07

バイクスタート後は、先ず心拍を整えることに専念。
クアキニハイウェイを上って一回目の折り返しポイントまでリラックスモードを続ける。
選手に抜かれても坦々と駒を進め、最もギャラリーが賑わうパラニロードの急坂を登ってメインのクイーンKに入った。
ここからは暫く追い風基調だったが、逸る気持ちを抑えて順調に距離を積んでいく。
50kmを過ぎた辺りからは向かい風に変わる。
前面投影面積を極力減らしたフォームで粘っていく。
この辺りではかなりの選手がドラフティングを取られていた。
補給もしっかり摂れている。
AVEはこの時点で35km/hを上回っていた。
クイーンKから270号腺に入ると更に向かい風が強くなってきた。
でも例年吹くコナウインドとは風向きが異なり、猛烈な横風も無かった。
その分ペダリングに集中出来ていたが、80km過ぎた辺りから上半身のパワーを伝えられなくなってきた。
「腰が痛い」こんな事って過去に経験がない。
DHポジションも取れなくなってしまった。
ここから残り100kmもある。
涙が出た。
でも「最後まで諦めるな」と言い聞かせ、ようやくハヴィ折り返しポイントに。
ここからは一旦下り基調と追い風。
これに助けられてクイーンKまでなんとか戻ってきた。
後50km弱!
ここからまた向かい風に苦しみながらもなんとかKONAの街まで帰ってきた。
5回目のハワイにしてワースト記録。
どんなにコナウインドが吹いても5時間30分台で帰ってきたのに、今回は6時間を少し回っていた。
バイクから降りた瞬間、いつも何も感じない腰と骨盤周りの筋肉がパンパンになっている事に気付く。Hポジションを取れなかったら全く違う筋肉を消耗してしまったようだ。
ランは走れるのだろうか?一瞬脳裏をよぎった。
【Run】 03:59:16
T2では例年の倍近い時間をかけて筋肉疲労を回復させる事にした。
そして徐々にランに適合するはずと言い聞かせてテントを出た。
でもいつものランが出来ない。
キロ5分30秒が精一杯。
完全に腰や骨盤回りの強張りがフォームを崩している。
1マイル毎にあるエイドで痛む部位を冷やす。
これに時間を要した。
「次のエイドまでは歩かない!」そう決めてペースは上がらずとも必死に走った。
アリイドライブの折り返しポイントで今回のゴールは日没を覚悟した。
それでも自分はどこまで粘れるか、こういった場面は今後も必ずやってくる。
いかに自分を前に出せるかを意識しながら走り続けた。
そしてパラニロードの上り坂に入った頃には、少しずつ走れる身体に戻り始めていた。
「この激坂は歩かずに走りきろう」昨年歩いた激坂を今年は走り切れた。
クイーンKに入ってからはいつもの走りに戻り始めてきているのが実感出来た。
そしてエナジーラボの手前にあるエイドでトイレに入り気持ちを切り替える。
「日没までに帰ってみせる。」
精神力が試されるエナジーラボに入っていった。
前だけをみて一歩一歩進んでいく。
折り返してスペシャルニーズバックを受け取った。
これが効いて一気に蘇った。
その後もエイドでは身体を冷やすため時間を要したが、それ以外は選手を抜く一方だった。
これがまたパワーになった。
35km地点で右を見ると太陽がもう少しで水平線に沈むのが見えた。
「諦めるな!」
バイクとラン序盤で使い切れなかったパワーを出し切ろうと決めた。
クイーンKを右折してパラニロードに下っていく所で残り2km。
まだ辛うじて明るい。
残り2kmは4:30 4:15で走っていた。

夢中に走っている中でも、今日一日を思い出しながら走っている自分に気付く。
この日のためにいろんなことも犠牲にしてきたし、沢山の方々に応援していただいていることを噛みしめながら走り続けた。
アリイドライブまで戻ってくるともう500m程
苦しみから解放されると思えた一方で、これで終わってしまうという寂しい気持ちが交錯していた。
フィニッシュゲートをくぐると、「You are an IRONMAN」のアナウンスが入ってきた。
この瞬間を得るための1年が終わった。

ケアンズ以降不整脈で悩まされ思うように練習を積む事が出来なかったが、それでも最低限レースで戦える身体は作ってきた。恐れる事など何も無かった。
結果、腰痛が出て思うようなレースは出来なかったがラン後半の粘りが健在であったことは収穫だった。
どんなアクシデントがあっても決して諦めない心
それが僕のブログやFBを通じ一人でも共感してもらえたら本望だ。
トライアスロンというスポーツに出会って15シーズン目が終わった。
また来シーズンもKONAの地を踏めるように精進を重ねる。
持病を抱えていてもそれを克服しながらね!
今年1年も応援し続けてくれた家族、友人、チームメイト、仲間、そしてスポンサー、サプライヤー様ほんとうにありがとうございました。
2016/10/18
BigLake
室谷浩二
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アイアンマンケアンズ(アジア選手権) |
レース名:アイアンマンケアンズ
開催地 :オーストラリアケアンズ
開催日 :2016年6月12日(土)
距離 :スイム3.8km バイク180km ラン42.2km
総合時間:10時間26分41秒
エイジカテゴリー(50-54)10位
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2016年6月30日
室谷浩二 |
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遠征期間中「ここでジョミ」の摂取詳細
レース2日前:夕食後1個
レース前日:夕食後1個
レース当日:スタート前1個
レース中:バイク8個 ラン8個
レース後:1個
レース翌日:朝食後及び夕食後各1個
合計:22個
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今シーズン3戦目となるアイアンマンケアンズに参戦して参りました。
この大会は3月のアイアンマンニュージーランドでハワイスロットを獲得出来なかった時の保険としてエントリーしていましたが、仲間と一緒にケアンズを楽しみたいとい気持ちが勝り出場して参りました。
ただ4月の全日本宮古島大会以降、肋骨を骨折し殆ど練習が出来ないまま挑んだレースでもありました。
メイン会場はケアンズ空港からタクシーで10分程度とアクセスも良く、ハワイ日本人専用枠が設定されたこともあって日本人のエントリーは450人を超えていました。
スイム会場はメイン会場から約25km程北上した場所で、T1とT2と随分距離があります。木曜日の早朝に到着した僕たちはトランジッション準備や競技説明会、試走に試泳等、時間に追われ続けながらも、そして自身もバイク組み立て時にトラブルを抱えましたが、なんとか無事にレース当日を迎えました。
それではレースレポートに入って参ります。
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スイム3.8km 1時間8分12秒
アイアンマン70.3(ハーフ)の選手と合わせると3000人超のアスリートが出場。
スタート会場はこれまで見たことがない程ごった返していました。
アイアンマン70.3のレースが先にスタートし、約1時間後の7時50分よりいよいよ長い一日がスタートしていきました。
スイムは、ローリングスタート方式を採用しているので殆どバトルは無かったです。
ただ、波は1.5m程度あり、打ち寄せる波で海は汚れ入水した手が確認出来ない程でした。
大きなうねりで船酔いを感じるくらいで、その影響もあって蛇行していたと思います。
上陸後時計を見て、やっぱり(笑)と思いながらも「皆条件は同じ」と気持ちを切り替え、バイクに移行していきました。
練習が殆ど出来ていなかった割には、まずまずのタイムで上がれたと思います。
バイク180km(5時間36分10秒)
バイクコースは変則な2周回コースで海岸線をメインに走ります。
このケアンズもニュージーランド同様にアスファルトの状況は、余り良く無かったです。
バイク乗車時点で既に雨が降り出していたこともありパンク者続出。
また路面の悪さでネジが緩み色んなパーツが散乱していました。
私は幸いにもトラブルは一切無かったです。
前半は下り基調に追い風。抑え気味で入るつもりが自然にAveスピードも上昇。
100km地点までAveは35.5km/h。しかしこの後はサイクリングに一変してしまいます。
今回のレースでは胃の負担軽減を狙って固形物は、一切摂らない戦法でいったのですが、練習不足と重なって完全にエネルギー切れとなってしまったのです。
残りの距離は我慢しかありません。
100人近い選手に抜かれたと思います。
日本人選手からはどうしたの?と聞かれ「バイクでレースを終えるかも」と伝えていたくらいです。
その後のエイドは兎に角バナナをメインに摂り続けていきました。
やがて160kmを超える辺りからようやく元気も戻り、無事にメイン会場に帰ってきました。
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ラン42.2km(3時間33分07秒)
バイク終了時点でリタイヤを告げるはずが、気づいたらランニングシューズを履いていました。
バイク終盤で元気を取り戻せたので「行ける所まで行ってみよう」と自然に気持ちを切り替えていたのでしょう。
ランコースはメイン会場を拠点に概ねフラットなコースを3周回します。
メイン会場は合計6回通ることになるため沿道の声援が背中を押してくれます。
ペースは5分を切るか切らないかのラップを刻んでいます。
このまま42km持ってくれたらな!と祈りつつイーブンペースで距離を積んでいきました。
今回の最終ランは宮古島以降150km程度しか走れていなかったので、兎に角フォームを意識し一歩一歩丁寧に走りました。
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その甲斐もあって大腿部の痛みは30kmを過ぎても襲ってきません。
この辺りではバイクで抜かれた選手を殆ど抜いたように感じていました。
これも終盤のパワー持続に繋がったのかも知れません。
結局最終まで走り通せて自分でも大満足の10時間30分切りを達成。
宮古島以降殆ど練習していなくても、冬場に積んだベーストレがこのレースで活かされたのです。
これは今後のトライアスロン人生において、怪我や故障なく続けていくための自信に繋がったと思っています。
今回のレースでも滋賀から単独で行ったのに、現地で行動を共にしてくれた仲間のお陰で終始楽しむ事が出来ました。
そして何より家族、会社、仲間、スポンサー様の支えがあっての遠征だったと思います。
本当に支え続けてくださる皆さんにお礼を言いたいです。
本当にありがとうございました。
ハワイスロットはこのケアンズでも獲得する事が出来ました。
私がキャンセルし、次の日本人選手に権利が回り、その時の喜ぶ姿を見て、彼もハワイを夢見ていた一人だったんだというのが伝わってきましたね。
私が今目指している方向性に間違いないことを確信出来た瞬間でもありました。
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10月のハワイアイアンマン世界選手権は今年で5年連続の出場となります。
7月から新たな気持ちで練習を再開し、本番までの間にショートタイプのレースを2レース入れて刺激を入れつつしっかり準備していきたいと思います。
ここでジョミは、レース前からレース中、そしてレース後とどのシーンでも摂取出来る優れものです。
僕は、このジョミでこれからも戦い続けます。
今後共応援の程、よろしくお願いいたします。
2016/06/29
室谷浩二
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第32回全日本トライアスロン宮古島大会 |
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レース開催日:2016年4月17日(日曜日)
レース開催場所:沖縄県宮古島
競技距離 :スイム3000m バイク157km ラン42.2km
総合時間 :9時間25分00秒
総合順位 :40位
エイジ(50-54):3位(本大会10回目のエイジ入賞)
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2016年4月27日
室谷浩二 |
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今年で13回連続出場となる宮古島大会に出場して参りました。
今シーズン初戦となった3月のアイアンマンニュージーランドでは、KONAスロットを獲得するために全力で戦った分、宮古島大会までに疲労回復出来るかが最大のポイントでした。
でも過去の練習日誌をフル活用しコンディションを整えレースに挑みました。
昨年は悪天候の中のレースでスイムが中止となりましたが、今年は3種目で戦うことが出来本当に良かったです。
ではレースを振り返って参ります。
今年はスタート時のコース幅を50mから30mに縮められた分、バトルが第一ブイの600mまで続きました。
これにより過去150以上のレースに出場してきた中で最も苦しいスイムとなりました。
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必死にもがき続けた分、心拍もかなり上がっていたと思います。
時計はスタート後たったの150mで停止していました。(バトルが物語ってます)
第一ブイを回るとバトルもようやく収まり、左右に空間も出来て落ち着きました。
ここからは追い潮。
あっという間に第二ブイまで到着。
残り1300mの向い潮にも冷静に対処。
殆ど誰もいない左寄りを選択しレースを進め、なんとか無事に上陸。
心拍も問題なく、トランジッションまで全力で駆け抜けていきました。
ウエットスーツも最短で脱ぐことが出来、バイクラックまでは走りながらメットとサングラスをかけてバイクスタートしていきました。
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バイクに乗車しスピードが安定した頃、ポツポツと降り出した雨は伊良部島に入るまでに土砂降りに!
しかも前半から既に一人旅。
しかし伊良部周回までで10名近く抜かれましたが、40km地点辺りからは徐々に前の選手をパス出来るようになっていきました。
心拍を見ながら冷静にレースを進めていきます。補給も問題なし
しかし中盤辺りでエイドで水を2回取ることが出来ませんでした。
この辺りから雨は止み、時折晴れ間も出るようになってきました。
少し暑さを感じている中で水を被る事が出来なかったのはショックでしたが、ここはポジティブシンキングで!
それでも100km超えた辺りから序所にペダリングにパワー伝えることが出来なくなってきました。
はやり3月のアイアンマンニュージーランドの疲労が抜けきれてなかったのか?
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自身をリセット出来るように補給食や水分補給をしっかり続けた結果、140km辺りからまた息を吹きかえせてバイクゴール。(但しこの5年でワースト記録でした)
バイクから降りた瞬間、足の疲労感が無かったので、これはいけると確信し、一旦落ち着かせるためにトイレに駆け込みました。
そして素早く準備し42km先のゴールを目指しスタートしていきます。
序盤は下り基調なので自然とスピードが上がります。
5km、10kmと無難に距離を積んでいき、一人また一人パスしていきました。
しかし15km地点辺りでしょうか?
同エイジに声をかけられ一気にパスされました。
彼はまだトライアスロン5年目くらいです。(結局彼がエイジ優勝しています)異次元の走りでしたね。
その後はいよいよトップ集団が折り返してきます。
ここからはトップ集団の走りにパワーをもらって順調に折り返しまで来ました。
ハーフでAVEで5分を切ってます。
「よし」と自分に檄を飛ばし残りの21kmに向かってきます。
折り返してから25km辺りまでは全く問題なかったのに、この辺りから手先が痺れ始め、エネルギー切れのような感覚が襲ってきました。
ここで無理をしたらゴール出来ない。
エイド手前から歩いたり、エイドでしっかり補給したりして回復を待ちました。
しかしなかなか回復してくれません。
32km辺りで同エイジに抜かれ、更に同エイジになったチームメイトにも抜かれました。
万事休すかと諦めモードになりかけた時、3月のニュージーランド同様に奇跡が起こったのです。
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徐々にパワーが蘇りまた5分を切るペースに戻ったのです。
残り7kmここでチームメイトに追い付きました。
そしてサイドバイサイドの展開に!!
チームメイトで1秒を争うレースになるとは夢にも思っていませんでした。
彼も僕に勝ちたいという闘志が伝わってきました。
そして勝負どころの残り5km地点手前の100m程の坂で彼が仕掛けました。
でもここをなんとか並走でクリア。
その後平坦になったところで僕が前に出ると、彼の足音はみるみるうちに小さくなっていきました。
その後は前を行く選手を目標に粘るしかありません。
昨年のハワイ世界選手権で共に戦った選手に「最後までがんばろう」と声をかけ、今度は彼との死闘に挑みます。
結局彼に残り2kmで先行されてしまいましたが、持てる力を振り絞れて競技場に帰って来ることが出来ました。
この競技場には応援してくれた仲間たちが待っててくれました。
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「やっぱり最後まで諦めなくて良かった、」
もうすぐ54歳になる自分にとってロング連戦は過酷だったけど、最後の最後に粘れたのはやはりここぞという時の精神力があったからこそだと思います。
その甲斐もあって10度目の表彰台をゲット
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エイジ50-54のカテゴリーでは3.4.5位が全てチームメイト
しかもそれぞれ2分差のデットヒートを繰り広げていました。
これこそが切磋琢磨の結果であると思えてなりません。
この2人は常に僕の前でゴールしたいと冬場辛い練習に耐えてきたと思います。
それでもなんとか逃げ切れたのです。
この勝負はこれからも受けて立つつもりです。
来年も3月頭のアイアンマンニュージーランドに出場しても、今年と同じ6週間でまた宮古島を駆け抜けてみせます。
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最後に家族、スポンサー様各社、チームメイト、全国の仲間の支えがあってこその結果でした。
本当にありがとうございました。
次なるレースは6月のケアンズです。
このレースではしっかり最後まで走り通せるように準備して参ります。
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BigLake 室谷浩二
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アイアンマンニュージーランド |
5年連続、2016年アイアンマンハワイ出場決定!!
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レース名:アイアンマンニュージーランド
開催地 :タウポ
開催日 :2016年3月5日(土)
距離 :スイム3.8km バイク180km ラン42.2km
総合時間:10時間08分18秒
エイジカテゴリー(50-54)4位
5年連続ハワイアイアンマン世界選手権出場権利獲得
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2016年3月14日
室谷浩二 |
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今回のレースで使用したHoneyplus
スタート前:ここでジョミ1本
バイク中:ジョミライト4本 ここでジョミ4本をミックス(フラスクに入れて使用)
ラン:ジョミライト4本 ここでジョミ4本をミックス(フラスクに入れて使用)
レース終了後:ここでジョミ1本
合計18本
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今シーズン初戦となるアイアンマンニュージーランドに参戦して参りました。
昨年まで世界最高峰レースハワイアイアンマンの予選は北海道で開催されていたのですが、今年は日本での開催が無くなったこともあって参戦を決めました。
開催地はオークランド空港から約300km南下した所にあるタウポというリゾート地です。
この地には透明度の高いタウポ湖があり、レースはこの湖を泳ぎ、バイクはタウポから北上する牧草地帯を走り、ランは湖畔を走るコースセッティングでした。
2006年にもこのレースに出場していますが、台風並の強風が吹き荒れ、スイム中止、バイク、ランが半分の距離になってしまい、その強風に翻弄された私はエイジ41位と散々たる結果で、リベンジしたい思いもあって10年降りにこの地に戻ってきたのです。
しかしオージーは強豪選手が多く、更にハワイを目指すアスリートが世界各地からやってきます。
またハワイの切符を手に出来るのは多くて5つしかないと自分に言い聞かせ、昨年のハワイアイアンマンから約1ヶ月休養した後、この日のために時には苦しい練習にも耐えながらコンディションを整えてきました。
そして3月5日7時。
キャノン砲の合図と共に長い1日がスタートしていきました。
スイムはベタ凪で泳ぎやすかったです。しかもスタート位置を一番右側に選択したことでバトルは全く無かったです。
しかし往路では2回、復路では1回蛇行してしまいタイムロスしてしまいました。
1時間4分で上陸し、400m以上離れたT1まで懸命に走ります。
T1もスムーズ移行し、得意のバイクに入っていきました。
180kmのバイクは先ず市街地を走りますが、沿道の声援にパワーをもらいます。
約10km地点まではアップダウンの繰り返し。ここは沢山抜かれても決して動じず自分のペースを守っていきました。
10kmを超えた辺りから緩やかなアップダウンが延々と続く牧草地帯を走り続けます。このコースを2周回します。
長丁場のバイクでは“120kmから“と頭に叩き込み、ドラフティングに気をつけて集中し続けていきました。
補給もしっかり摂れているしお腹の状態も問題なし。
気温も暑過ぎず寒過ぎずで、高カロリーのスペシャルドリンクもしっかり摂っていきました。
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1周目を終わり2種目になると、僕の後方に付けていた外人選手たちがジリジリと後退。しかも前からもどんどん同カテゴリー選手が落ちてくる。(選手のふくらはぎにエイジカテゴリーが判別できるシールが貼り付けてあるので分かるのです)
12月から黙々とやってきた練習が間違って無かった事が嬉しくて、ゴールまで集中力は途切れることはなかったです。
そして余裕を持ってバイクゴール
T2も問題なく対応出来て最終のフルマラソンに移行していきます。
ランは湖畔と起伏のある住宅地内を3周回するセッティング。
序盤は下り基調なので自然にスピードが上がります。
足の状態は全く大丈夫で、自信を持って距離を積んでいきました。
前半だけで同じカテゴリーの選手を3名抜いていきました。
2週目も全く問題なし。AVE4分45秒/kmでハーフを通過
このまま最後まで大丈夫と思っていましたが、3週目の序盤辺りで太ももの内側に軽い痙攣が起き始めました。
これを誤魔化すためにはスピードを下げるしかありません。
ここからが我慢のレースとなりました。
キロ5分を少し超えるくらいでキープしていましたが、35km地点で両足の殆どが痙攣を起こし緊急停止。
暫くの間その場から移動すらも出来なくなりました。
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でもここで冷静になれた自分がいました。
これまでの辛い練習に耐えてきたこと。そして痙攣が起こったときの対処方法を思い出し時間をかけてゆっくりと走り始めました。
走りながらもピクピクと小さな痙攣が襲ってきましたが、なんとか走り続けることに成功
残り3.5kmはまた5分ペースまで回復することが出来ました。
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そして3周回を終えた後は残り500m程でゴールです。
ここまで来ると、いつもの様に奇跡が起こります。
今までの痛みなどが全て消えていく。
痙攣までも。
本当に不思議です。
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ガッツポーズを何度も取りながら、エイジ順位など全く分からない状況の中だったけど最後まで自分の走り、攻めの姿勢を貫けたことが何より嬉しかったです。
バイク終了時点では“サブ10”も可能と一瞬頭をよぎりましたが、10時間8分でのゴールはアイアンマンディスタンスではPBを出せました。
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ゴール後、仲間たちに速報を聞くも、データがフリーズして更新されず、やきもきしていましたが、エイジ4位であることが分かった段階でなんとかハワイは取れたかな?と安堵の気持ちになれました。
諦めずに最後まで走りと通して良かった。
レースは何が起こるか分からないけど、最後の最後まで自分を信じることが出来たのは
“辛い練習に耐え抜いてきた自分を知っているかどうか”で分かれるものだと思えたレースでした。
レース翌日のハワイスロット授与式で僕のカテゴリーは4位までだった事が分かった瞬間、涙が溢れました。
「最後まで諦めずゴールを目指して良かった」
50-54のカテゴリーで最も最高齢という条件の中、5年連続のハワイ世界選手権出場を決められて本当に幸せでした。
大雄産業様を始め、家族、友人、チームメイト、仲間に支えられて勝ち取れた5度目のハワイの権利でした。
本当にありがとうございました。
この後に待ち構えている宮古島とケアンズはハワイの為の通過点として楽しんでいこうと思います。
引き続き応援の程、よろしくお願い致します。
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BigLake 室谷浩二
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トライアスロンチーム
ビックレイク |